概要
電子顕微鏡観察のための断面試料作製装置
・標準加工レート 1,200μm/h以上
・使いやすさを追求した操作画面と遠隔操作
・広域平面ミリング(約直径20mmまで)
特長
クロスセクションポリッシャ™(CP)は、電子顕微鏡観察のための断面試料作製装置です。
イオンビームで試料の断面を加工するので、経験を必要とする研磨などの他手法に比べ、個人差が無く質の良い断面を短時間で得ることが可能です。
IB-19540CP/IB-19550CCPは、新GUIとIoT化により、さらに操作や状態確認が容易になり、ハイスループットイオンソースとハイスループット冷却システムにより短い時間で平滑な断面の作製が可能です。
新GUIとIoT化~使い易さを追求した操作画面と遠隔操作~
新GUI採用により操作手順がわかりやすくなりました。
フローチャートに沿って加工条件が設定できます。
プリセット機能により、試料に合わせた加工条件の保存・呼び出しができます。

ネットワーク接続によりWebブラウザからCPにアクセスすることができます。
離れた場所から複数台の加工状況の確認や操作をすることができます。

ハイスループットイオンソース~標準加工レート1,200μm/h以上~
イオンソース電極の最適化と高加速電圧化によって、イオン電流密度が向上したハイスループットイオンソースを標準装備しています。

ハイスループット冷却システム~冷却や常温復帰の自動化~
冷却から常温復帰までが自動で行えます。
また、冷却保持時間や試料冷却温度を維持できるように、装置側から液体窒素タンク周りを真空排気できます。

・冷却用導体を挿抜して冷却温度を制御するため、液体窒素の消耗を抑えることができます。
・液体窒素を入れたまま試料交換ができます。
用途例
・NMC粉末の断面作成
・ネオジム磁石表面の組成観察
・食品包装フィルムの断面作成
仕様
| 仕様 | 標準仕様モデル IB-19540CP | 冷却仕様モデル IB-19550CCP |
| イオンエネルギー | 2~10keV | |
| ミリングスピード | 1.200μm/h 以上*1 700μm/h 以上*1(大気非曝露機能搭載時*2) | |
| 試料スイング機能 | ±30°自動スイングモード/任意角度設定モード | |
| 自動加工開始モード | 〇 | |
| 自動冷却開始モード 自動常温復帰モード | – | 〇 |
| 試料ステージ冷却到達温度 | – | -120℃以下 |
| 冷却温度設定範囲 | – | -120~0℃ |
| -100℃到達時間 | – | 75分*3 |
| 冷却保持時間 | – | 8時間 |
| 予備冷却機能 | – | 〇 |
| 大気非曝露機能 | 〇(オプション:トランスファーベッセルシステム IB-11740TVS)) | |
| 間欠加工モード | イオンビーム照射時間と停止時間を設定可能(ON:1~999秒、OFF:1~999秒) | |
| 仕上げ加工モード | 自動的に仕上げ加工条件に切り換え | |
| 広域断面ミリングモード | 最大加工幅:8mm(オプション:広域加工ホルダーIB-11730LMH) | |
| 広域平面ミリングモード | 〇(オプション:大型試料回転ホルダー IB-11550LSRH) | |
| 最大搭載試料サイズ(断面) | 11mm(幅)×8mm(長さ)×3mm(厚さ)(標準試料ホルダー) 25mm(幅)×15mm(長さ)×10mm(厚さ)(オプション:広域加工ホルダー IB-17730LMH) | |
| 最大搭載試料サイズ(平面) | 40mm(直径)×15mm(厚さ)(オプション:大形試料回転ホルダー IB-11550LSRH) | |
| 試料移動範囲 | X軸:±6mm、Y軸:±2.5mm | |
| 操作パネル | タッチパネル | |
| 加工位置合わせ方法 | 位置合わせカメラまたは別置きの光学顕微鏡下 | |
| 加工位置合わせ倍率 | 約×70(ディスプレー上) | |
| 加工観察用カメラ倍率 | 約×20~×100(ディスプレー上)(オプション:IB-14530MCAM) | |
| プリセット機能 | 〇 | |
| 遠隔操作機能 | 〇*4 | |
| 寸法・質量(本体) | 幅587.2mm×奥行802.5mm×高さ429.3mm 約69kg | 幅692mm×奥行802.5mm×高さ527.5mm 約74kg |
| 寸法・質量(ダイアフラムポンプ) | 幅140mm×奥行264mm×高さ141mm 約4.4kg | |
*2 大気非曝露機能搭載時には、専用のイオンソースに交換します。
*3 標準試料ホルダー(SEM互換)を使用、液体窒素を充填し、5分間のバブリング後に測定した時間です。
*4 装置をネットワークに接続する際は、お客様のネットワーク規定に従って装置を設定・接続してください。